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前述もしましたが、今一番気に入りのチェリストはケラス。この秋の来日は残念ながら聴きに行けないので、来日プログラムを含むこのCDで我慢です。
Vc.ジャン=ギアン・ケラス Pf.アレクサンドル・タロー ♪ドビュッシー/チェロ・ソナタ、レントより遅く ♪プーランク/チェロ・ソナタ、バガテルニ短調、 陽気な歌~第8曲『セレナード』、フランス組曲 ♪ドビュッシー/スケルツォ、インテルメッツォ ソナタ以外は他楽器による原曲からの編曲。 その中では、ヴァイオリン&ピアノ版をチェロで演奏した『レントより遅く』が出色。ピアノ原曲とオケ編曲版は知っていますが「こんなに魅力的だったか?」と耳を疑う音楽に仕上がっています。ケラスは相変わらずスマートでガットに近い音色を用い、物憂いメロディを深々と歌い込みます。この佳作がこんなに豊かな表情を持ち得ることは大発見でした。 続くトラックのプーランクのソナタが冴え渡る名演奏。 クリアな録音も相まって目の覚めるような音楽が展開されます。プーランクは室内楽に限らず、時として大きな振幅や跳躍を敢えてガチャガチャしたままにする演奏もあると思うのですが、ケラスとタローは激しいダイナミクスでも音楽が荒れることは決してありません。そして月並みな言葉ではありますが、パリの街の華やかな叙情が薫るような気さえします。 またタローのピアノも素晴らしい。 このディスクはドビュッシー冒頭のピアノで始まりますが、一音目から緊張感が高いタッチでグっと惹きつけられます。粒立ちがよく切れ味鋭いテクニックが好ましいだけでなく、間(無音と残響)の使い方がとても巧いと感じます。ドビュッシーの第1楽章では緩急のさばきが見事で一瞬で景色が変わる印象。プーランクも緩徐部分のアウト・オブ・テンポなたゆたいが絶妙と思えば、ソナタ両端楽章をスリリングにたたみかけたりと自由自在。 自由度の高さと完璧なコントロール。ケラスとタローの魅力的な共通点だと思います。きっとライヴでは即興的なきらめきが幾度となく展開されることでしょう・・・。来日公演を聴きに行かれた方のレビューを楽しみに拝見したいと思います。
by mamebito
| 2008-11-17 01:45
| 録音
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