年始にふと思い立って「2017年の感想を書き終えるまで1日1エントリーする」ことにした。今日までたった33日間とはいえ、稼業や何やらにもそれなりに時間とエネルギーを費やしながら、決めたとおりに物事をやり遂げた…というと大袈裟だが、何かと飽きっぽい自分にしては新年早々にできすぎである。世間に何ら影響を与えるBlogではないし、毎日更新したからといってexblogが皆勤賞をくれるわけでもないが、登ろうと決めた山の頂に計画どおりに辿り着くことは清々しい。たとえそれが高尾山や筑波山であっても。
♪2017年 特に印象深かった5つの演奏会
5/20 サロネン+フィルハーモニア管+諏訪内晶子@芸劇
7/5 ハーゲン弦楽四重奏団|シューベルト&ショスタコーヴィチ・ツィクルスⅢ
11/9 ブロムシュテット+ゲヴァントハウス管@みなとみらい
12/3 P.ジョルダン+ウィーン響@サントリー
12/14 N響第1875回定期演奏会(Cond.デュトワ)
2017年は37公演を聴いた。2年連続30公演で「生音鑑賞を欲する量的最低ライン」を実感した2015年と2016年に比べると2割増。5月連休まで1公演しか聴かなかったことを考えると、5月以降の鑑賞頻度はかつてのコンサート依存状態に近付きつつあった。
印象深い公演5つに絞って振り返るからといって、他の32公演が全て心に残らなかったとか優れていなかったとは当然思っていない。その中でも、待ちに待ったV.ユロフスキとロンドン・フィルの蜜月コンビの来日公演は、本来ここ数年で最も期待に胸膨らむコンサートになるはずだった。しかし、彼らとは別の事情で残念な演奏会になってしまい気持ちよく5選に挙げられなかったことは、改めてここで主張しておきたい。
「縁奏家」などという造語を打ち上げてみる。それが薄っすらとしたご縁であっても、ご指導いただいたり会話をしたり、何らかの関りをいただいた演奏家を舞台に拝む時は、鑑賞姿勢にも鑑賞後の気持ちにも特別な熱を帯びるものだ。チェリストとして敬愛し指揮者としても応援している鈴木秀美さんを、春~夏に集中的に聴けたことは楽しかった。2017年12月に体調を崩されたが、もうお元気なのだろうか。オーケストラ・ニッポニカの演奏会を初めて鑑賞できたのも、様々な刺激を得て有益だった。他に一度ご一緒させていただいたアマオケも拝聴し、客席では久しぶりの知人と一言二言交わし…そのような音楽を通じた関係性が、自分を癒し潤してくれていることも改めて実感した。
2018年は、1月に既に4公演を楽しみ、2月にも様々なタイプの演奏会予定を入れている。2017年とは鑑賞模様が異なる年になりそうだ。そのように展望して気が付いたのだが、2018年はこのBlogを始めて10年目になる。殺風景でテキストばかりの当初仕様のまま、随分時間が過ぎてしまった。その間、市民がアウトプットできるメディアの中心地は変化に変化を重ねてきた。このBlogも、すぐにできるか分からないけれど、10年を節目に何か変化を加えてみたい気がしてきた。と思っているだけでは、またいつの間にか10年が過ぎてしまいそうだが(笑)。10年前に比べれば、時間がどれほど有限であっという間に過ぎていくものか、実感できる年齢にはなってきた。おかげで、時間の芸術である音楽の儚さと美しさが、聴く方と弾く方の両面で一段と沁みるようになってきた。そんな音楽を大事に反芻するために、まだこのweb上の手帳が自分には必要なのかもしれない。
♪2016年 印象深かった5つの演奏会
♪2015年 印象深かった5つの演奏会
♪2014年 印象深かった5つの演奏会
♪2013年 印象深かった10の演奏会
♪2012年 印象深かった10の演奏会
♪2011年 印象深かった10の演奏会
♪2010年 印象深かった10の演奏会
♪2009年を振り返る~コンサート・マイベスト5
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