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2016年7月18日(月・祝)14:00~
横浜みなとみらいホール コルネリウス・マイスター+読売日本交響楽団 Vn.バイバ・スクリデ ♪ベートーヴェン/ヴァイオリン協奏曲 ♪ウェストホフ/Vnソナタ第3番~第3曲「鐘の模倣」(アンコール) ♪ブラームス/交響曲第2番 読響に客演ポストを得たマイスターさん、ウィーンの楽団との来日公演の評判が賛否分かれていたように見えたので、マエストロへの興味関心から聴きに行った。 驚くほど細身、端正なマスクには笑顔を絶やさない。バネのようにきびきびとしなやかな動きで颯爽と舞台に現れ仕事に取り掛かる様子は、いかにも劇場叩き上げのカペルマイスターといったいい雰囲気をお持ちだ。 導き出される音楽にも好感を持った。ベートーヴェンもブラームスも表現に清潔感があって、肥大させるよりもシュッと引き締めていくスタイル。所々にユニークなテンポの揺らぎやアクセントの強調を施し(特にブラームスで)、どういう意図だったのか自分には分からない瞬間もあったけれど、音楽全体の流れや雰囲気を損なうことはなく、いずれも面白く聴いた。全体に明るい音楽を志向されるようで、ベートーヴェンの第2楽章は幸福感が広がり、ブラームスの第2・第3楽章も朗らかで美しかった。願わくば、幸福感がもっと重層的に聴こえたり、明かりと表裏一体の陰がもっと聴こえたらさらに好みだ。よい演目があったら、また拝聴したいマエストロだと思った。 この日のコンサートマスターは長原さん。マエストロに応えてか、しなやかにカンタービレ豊かなtuttiが形成されるが、どこかに筋が通った安定感を感じたのは、コンサートマスターのキャラクターや手腕によるところだろうか。そして何より、鈴木&柳瀬の両プリンシパルが1プルトに座るヴィオラが、チェロをリードし、中音域の刻みが他を凌駕して迫ってくる様は痛快だった。この日はヴァイオリン両翼で、ヴィオラとチェロは中に配置された。 ソロのスクリデさんは達者。安心して聴けるし、ドイツ的とは一味違った歌い方を興味深く聴いた。細くキラキラするわけでも深く渋いわけでもなく、若干マットで、でも抜けのよい音色は、彼女の出身であるバルト三国(ラトヴィア)に対する自分の勝手なイメージに合致したのだった。
by mamebito
| 2016-10-29 10:16
| コンサートレビュー
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