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2016年5月4日(水・祝)10:00~
東京国際フォーラムホールC ドミトリー・リス+ウラル・フィルハーモニー管弦楽団 ♪チャイコフスキー/交響曲第1番「冬の日の幻想」 悪い予想を裏切ってくれることを期待して聴きに行くこともある。当公演がまさにそうだったのだけれど、見事に期待の方が裏切られて予想の方が的中してしまった。 ウラルpoが上手じゃないことは、過去の公演でよくわかったいた。それでも、「冬の日の幻想」はチャイコフスキーの交響曲で4番と並び好きだ。しかも来日楽団がなかなか取り上げてくれないものだから、わざわざこの曲を携えてくるからには何らかの勝算があっての選曲に違いない、とイノセントな期待を抱いてしまったのがいけなかった。 冒頭の木管からきらめきがない。tuttiの響きは重いというよりも鈍い。アンサンブルの難所を意識してかスローテンポなのに、ありがちな箇所で合奏が危なっかしく守りに入る。しかもリスさんがテンションを高める部分が、自分がグッとくる部分としばしばズレるので、作品の良さも十分に伝わってこない。都響に客演してラロとフランクを振った時はこんな人ではなかったから、きっとオーケストラもコンディションも何もかもうまくなかったのだろう、と考えるしかない。 終始、冬の日のまどろみのような音響が垂れ流されたが、カンタービレに関しては所々でキラっと光る瞬間があった。例えば第2楽章の長大なVcのメロディや、第4楽章の中間など。でも、宝探しゲームで一瞬光ったり手に触れたお目当ての何かが再び砂中に紛れて見失われてしまうような、もどかしさを禁じえなかった。仮にレギュラーコンサートの水準からしたら、定期会員や評論家筋には許容されない演奏だったはずだ。事情はどうあれそういう公演を1つでも生じさせたら、大きなトラブル無く動員観客数を稼げたとしても、少なくともその年の当該音楽祭は大手を振って成功とは言えないんじゃないだろうか。
by mamebito
| 2016-08-11 21:48
| コンサートレビュー
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