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2013年5月5日(日)10:30~ ホールD7
フィリップ・ピエルロ+リチェルカール・コンソート ♪クープラン/「諸国の人々」第1組曲「フランス人」~ソナード ♪マレ/サント・ジュヌヴィエーヴ・デュ・モン教会の鐘 ♪クープラン/「諸国の人々」第2組曲「スペイン人」~ロンド、パッサカーユ ♪マレ/フォリアのクプレ ♪ラモー/クラヴサン曲集~第3コンセール「内気」「タンブーラン」 ♪コレット/コミック協奏曲第25番「未開人」 LFJで来日する度に聴いているチーム・ピエルロ。この日はソプラノさんが急遽来日不能となり、マルタンさんの前説付で曲目変更。結果として、ガット好きには嬉しいプログラムに。ピエルロさんによるマレを2曲堪能できたこと。ラモー「未開人」編曲版の代わりに、その編曲を手掛けたコレットの自作である「未開人」主題の協奏曲を聴けたこと。 前半は滋味溢れるフランス・バロックの典雅に浸った。「諸国の人々」では、アンタイさんのトラヴェルソが繊細で雅でとてもいい。1stVnのジェントさんは、なかなかのヴィルトゥオジティでアップビートを鮮やかに奏でた。そして常に合奏の中心にはピエルロのガンバ。バスの響きなくしてあれだけ合奏に立体感が生まれしっかり馴染むのは、彼のさりげなくも絶妙な中音域マジックがあってこそ。 そのピエルロによるマレの「フォリア」はこの日の白眉。十年近く前までは“めちゃくちゃ腕のいいちょい悪おやじ”といった印象を持っていた彼もなんだか落ち着いて、熟練職人の雰囲気。卓抜な技術はもちろん、ジワリと染み入るガットの旋律と重音群に、すっかり魅了されたのだった。 メインのコレットは、ラモーの「未開人」を構成もほぼそのまま借用し、各パートにそれなりの聴かせ所を割り振りながら、エキゾチズムと煽りだけで押し通すようなお気楽作品。原曲のほの暗いミステリオーソはほとんど切り捨てられていたけれど、そもそもあまりシリアスな音楽じゃないし、珍しいパロディをLiveで聴けて新鮮な楽しさを満喫した。 それにしても今年のテーマからして、なぜこの手のフランス・バロックの精華がもっと取り上げられなかったのか。それこそアンタイ兄弟でマレ三昧とか、秘かに期待していたのだけれど、お預け。
by mamebito
| 2013-05-15 23:26
| LFJ
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