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2013年5月3日(金・祝)19:45~ ホールD7
根本雄伯+アンサンブル・ムジカ・ニゲラ Sop.ジェニファー・ヴェネン Bar.ヴィクラント・スブラマニアン ♪ラヴェル/ステファヌ・マラルメの3つの詩 ♪プーランク/黒人狂詩曲 ♪ラヴェル(根本編)/シェエラザード ポワトゥ・シャラント管やレ・ミュジシャン・デュ・ルーヴルなど、フランスを中心に活躍中のホルン奏者で、指揮者としても活動中の根本さん。音楽祭「ムジカ・ニゲラ」のアンサンブルを率いての本公演は、メンバー(仏国管やルーヴル宮管)の高い技量もあって、聴き応えある45分だった。 特に、根本さん編曲によるラヴェル『シェエラザード』が秀逸。管弦楽版に劣らない色彩感と、管弦楽版にはないスッキリした見通し良さを備え、何よりもソプラノを埋没させず各楽器が伸び伸び表現できるバランスなのがいい(編成:str4/fl2/cl2(b-cl)/pf)。D7の黒い舞台に黒服の演奏者に漆黒のスタインウェイ・・・と黒尽くめの会場ながら、舞台上から時に陽射しのような明るさや熱を感じる編曲と演奏だった。 黒人狂詩曲では、スブラマニアンさんのテノールが艶っぽくラテン風で(インドご出身のようだけれど)、作品のエキゾチズムを品よく表出。彼の声、ローザンヌ声楽アンサンブルの男声に近いものを感じた。軽妙かつ切れ味のよい器楽陣も鮮やか。 期待のマラルメは、ソプラノさんのヴィブラートが細かく声量が小さくて、あまり乗れていない雰囲気を感じた。詩を意識して繊細な歌唱に徹したのかもしれないけれど。ただ、シェエラザードではよく通る声量と鼻にかかるフランス風ボイス(シカゴご出身のようだけれど)で艶っぽい叙情を歌ってくれて、なかなか素敵だった。 根本さんは小柄短髪のスポーティな容姿で、直立して少ない所作の内に筋肉質なタクトを振るう。シェエラザードでは、時々フル・オーケストラに対するような大きな腕の動きでうねりを引き出すなど、アンサンブルのリーダー的なものではなく、オーケストラ指揮者としてのスタイルを確立されているとお見受けした。そして、舞台上にピンッと緊張をもたらす存在感を備えたマエストロだと感じた。
by mamebito
| 2013-05-10 23:37
| LFJ
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