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2012年5月5日(土)14:30~ ホールB5
Sop.マリア・ケオハネ リチェルカール・コンソート ~ボリス・ゴドゥノフ宮廷の音楽~ ♪メルカー/パヴァーヌ「ゴドゥノフ」 ♪ダウランド/デンマーク王のガイヤール、帰って来てもう一度 ♪ニコルソン/「ジョーン」とジョンは言った、ユダヤの踊り ♪作曲者不明/ナツメグとジンジャー、暗闇こそ我が喜び、ダフネがアポロンから逃れた時、女房は家に置いとけない、市場はしまいださあ帰ろう ♪ブレイド/カーネーションの花、サテュロスの踊り ♪バード/若葉は青く ♪ニコルソン/かっこう ♪作曲者不明/この麗しき春 ♪バード/乙女 ♪ダウランド/あの人は許してくれるだろうか僕の過ちを すっかり遅くなったLFJtokyo2012最終鑑賞公演の感想を。もはや開催テーマに関係なく、来日している以上は聴かずにはおれない演奏団体になってきた、リチェルカール・コンソート。今年の締めくくりにふさわしいたいへん上質なパフォーマンスだった。 ガンバ達のなかなか合わないチューニングの響きを聴くだけでも、耳に美味しい。ピエルロを中心にした6名は、会場を一瞬で古雅な一席の空気に染めた。それに、初めてLiveで聴くダウランドらの歌は歌詞が英語で、独語や仏語に比べれば意味を汲み取れることも何だか新鮮だ。 個別には、「ナツメグとジンジャー」のようなポピュラーピースもありそれぞれ心躍ったのだが、何よりもプログラム全体の物語や雰囲気がたいへん味わい深かった。澄んだヴィオール群の響きの後、世俗歌謡の色香にのぼせ、タンブリンの躍動に熱くなり、インターバルで雰囲気を持続するような器楽合奏の後、再びソプラノによる愛らしく温かな歌唱で幕を下ろす・・・といった具合に、場の空気の変遷がすこぶる楽しい。 ピエルロ組の演奏はもちろんピカイチで、さらに驚いたのはケオハネ。カフェ・ツィマーマン公演のVTRなどで美声は認識していたが、歌唱と立ち居振る舞いを合わせて会場の空気を自在に千変させてしまう芸に、心底感嘆した。 正直なところ、今年鑑賞した中で最も座席が悪く(B5サイドの最後方)、ニュアンスや所作の詳細を味わえなかったのは惜しい。例年腑に落ちないのだが、フレンズ先行で当選した座席が悪く、一般発売後の座席の方がずっとよいことがしばしばある。座席位置にこだわる客層はメインターゲットではないのかもしれないが、それにしても登録者にメリットがありそうで実はさほどでも無い先行発売はやめたらどうか。販売側のキャパが問題であれば、申込みを分散する方法は他にいくらでもあるだろうに。 ・・・などと今年も各公演で演奏の外に文句を並べつつも、鑑賞した音楽はそれぞれにたいへん充実して、実り多いLFJだった。
by mamebito
| 2012-05-22 23:47
| コンサートレビュー
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