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2010年1月31日(日)14:00~ 東京芸術劇場(大)
![]() 下野竜也+東京都交響楽団 Vn.松田理奈 Pf.横山幸雄 ≪ラヴェル・プログラム≫ ♪組曲「クープランの墓」、ツィガーヌ、 左手のためのピアノ協奏曲、ボレロ、 組曲「マ・メール・ロア」~妖精の園(アンコール) 都響のラヴェルには想い出があります。2003年・2004年フルネのタクトで聴いたスペイン狂詩曲、ボレロ、マ・メール・ロア。いずれも焦らず騒がず、しかし十分に華がありダイナミックで、信頼関係から滲み出すような味わいは他に得難いほど心にしみました。 その都響でラヴェルを振った下野氏は、良い意味で指揮者の臭いを感じさせない演奏で愉しませてくれました。それは氏の演奏の特徴かもしれません。流れの良いテンポの中でスコアの要所を確実に表出していく。 一方で、同じ都響で聴くとフルネのフランスものが一見地味ながら如何に薫り高かったか改めて気付くことになります。下野氏のラヴェルは、爽やかで巧みながら若干薄味。今日は弦の編成が最大Vn14型と中規模で、同セクションが繊細な都響では音量面でもやや薄い印象がしたのかもしれません(特にボレロ)。 最も感銘を受けたのはアンコールの妖精の園でした。これはまさにフルネの薫陶が生きた都響のアンサンブル。淑やかな弦に心を奪われる。木管とVn.矢部さん&Va.鈴木学さんのソロが纏綿として美しい。都響のメンバーにとっても特別な作品といったような慈しむような雰囲気を感じたのは私だけでしょうか。 今日は素晴らしいソロも随所で光りました。まずはクープランのOb.広田さん。冒頭から颯爽としたテンポに乗り繊細で鮮やか。ボレロではTb.小田桐さんのソロが抜群の巧さ。コンチェルトのソリスト、Pf.横山氏は12月のフィリアとは比べ物にならない熱演で聴き応えがありました。初めて聴くVn.松田さんは、国内市場でルックスを売りにしているという先入観を抱いていたのですが大失敬!腕っぷしも強く瑞々しい、巧みでまっとうなヴァイオリニストでいらっしゃいました。先日のリサイタル、聴いておきたかったなあ。またまた愉しみなアーティストに出会いました。 前売り完売だった本公演、穏やかな晴天日曜昼下がりの芸劇は見事95%近く埋まっており大盛況。先日の《日本管弦楽の名曲とその源流》も然り、最近都響公演の聴衆が増えてきたように思うのは気のせい?
by mamebito
| 2010-01-31 23:58
| コンサートレビュー
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