タグ
レビュー(602)
オーケストラ(412) LFJ(76) ピアノ(62) 室内楽(58) アマチュア(52) チェロ(50) 都響(44) 弦楽四重奏(44) N響(36) CD(35) 東響(28) 新日フィル(26) 交響曲(23) ヴァイオリン(19) 以前の記事
最新のコメント
最新のトラックバック
お気に入りブログ
外部リンク
記事ランキング
検索
最新の記事
ブログジャンル
|
♪シューベルト/交響曲第8番 ♪J.シュトラウス/ワルツ「春の声」 (録音:1996年4月27日、ロイヤル・フェスティヴァル・ホール、ロンドン(Live)/ 1998年9月4日、コンツェルトハウス、フライブルグ) 4/4・5の週末は東京の桜が満開に。近所の川沿いも柔らかな陽光の下で薄桃色に染まりました。小川の音と桜の色と陽の暖かさ、穏やかな春の味わい。 そこで本日は普段あまり聴かないウインナ・ワルツから名曲「春の声」を。ただ、このギーレン盤は馥郁たるウィーン情緒とは一線を画する辛口の演奏。冒頭、景気のいいシンバルと鋭角的なtuttiに何事かと思う。全編通してパーカッションが鮮やかで、眠っていた草花も一気に目を覚ましそう(笑)。3拍子は2拍目の早いウィーンなまりを微かに匂わせつつも、流れのよい三角形でとても軽快。ギーレン一流のクリアな造りの中で、いつにも増して南西ドイツ放送響が上手に歌います。私、ウィーン風のエレガンスやラグジャリーが時々鼻につくのですが、この演奏の歌い方は上澄みを過不足なく掬っていくようでとても洗練されています。ウインナ・ワルツの伝統とは遠いところにある演奏かもしれませんが、香水くさい固定観念を取り払ったらこんなにいい曲でした、といった純粋さが魅力です。 以上はディスクのおまけの方でして、メインのグレイトも見事なロンドン・ライヴ。前半楽章が超級の輝きを放っているのに対して、後半楽章は淡白な解釈とライヴの疲労もあってか案外穏やかなフィナーレで、終演の拍手もさして盛り上がりはなく(まさかプログラムの前半だったとか??)。 第1楽章、Andanteが二重線後のAllegroと同じテンポなのはギーレンによる古典ものの常。Allegro以降では、合いの手で入るヴィオラやトロンボーンを有効に浮き立たせ、作品の構造的な面白さが随所で花開き新鮮です。コーダはもちろんインテンポで直進!第2楽章もギーレンの速いテンポ設定とたたみかけが効果的ですが、それにも増して「春の声」同様にオケがよく歌うので味わい深く琴線にふれます。
by mamebito
| 2009-04-06 23:55
| 録音
|
Comments(0)
|
ファン申請 |
||