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2016年10月21日(金)19:00~ サントリーホール 鈴木秀美+日本フィルハーモニー交響楽団 ♪ハイドン/交響曲第43番「マーキュリー」 ♪ベートーヴェン/交響曲第4番 ♪シューベルト/交響曲第4番「悲劇的」 山響のポストに加え、新日・かなフィル・シティフィル・名フィル・京響、とリベラ・クラシカ以外に客演の幅を広げている鈴木秀美“マエストロ”。魅力的なプログラム(特に悲劇的は大好物)と、かなフィル客演のような相乗効果を期待して、サントリーLBブロックの良席を押さえて臨んだものの・・・残念な感想を述べざるを得ない。 指揮者がやろうとしていることの2~3割程度しか音になっていないハイドンやベートーヴェンを、地に足がついてない雰囲気のオーケストラで聴くというのは苦しいものがある。マエストロは棒を持たず、躍動的な音楽を繰り出そうとしているように見えたが、日フィルは不自然なほど安全運転。かなフィルのように、秀美さんがもたらす才に乗っかって攻める様子が、目にも耳にも感じられなかった。単に薄作りで前向きに転がる音楽になってしまい、前半は復調の兆しがなかった。さらに、20時から1分間、客席の誰かのアラーム音が鳴り続けて泣きっ面に蜂。 後半の悲劇的は、前半よりは日フィルにオーケストラらしい鳴りが備わってきて、マエストロが求める躍動の一面や作品の立体的な彫刻が再現された。第2楽章は清澄で美しく、秀美さんのチェロに聴く絶妙のテンポ感がタクトにおいても演奏に真実味を与えていた。 後半は棒を持って振ったが、日フィルは素手のタクトに不慣れだからあの前半だったというわけではないだろう。人間の所業だから相性はあると思う。それでも、かなフィルやシティフィルに感じたリテラシーと柔軟性に比して、この日の日フィルはあまりにもお粗末にすぎた。日本の勤め人の就業環境は厳しくなっている。オーケストラの集客も減っていると訊くが、そんな中で聴きに来た人たちは暇なわけではなく、限られた時間と予算を使い期待をもって集まった聴衆の割合は増していると思う。つまり、この日のような演奏をされるとその楽団へのリピート率は一段と下がるということだ。しばらく聴きに行かないからその間に立て直してくださいな、日フィルさん。
by mamebito
| 2017-05-06 00:40
| コンサートレビュー
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